オシロスコープの使い方を一から紹介します。
電源の入れ方からトリガーのかけ方までを写真・動画交えて分かりやすく説明します。
初心者の方でも簡単にオシロを使った測定方法を学ぶことができます。
オシロスコープの使い方!初めての人向けに多くの測定事例を紹介
オシロスコープの使い方は非常に簡単です。
基本はオシロに電源入れて、波形を調整して波形を保存するだけです。
シンプルな使い方を多くの写真交えて紹介していきます。
簡単な測定例を下記動画でも紹介しています。ぜひ一緒にご覧ください。
オシロスコープの電源を入れる
最初にオシロスコープの電源を入れます。
電源を入れてからロゴが出ますので、10秒~20秒ほど待ちます。
オシロスコープのRUN(開始)を押す
オシロスコープの「RUN/STOP」を押すと測定が開始されます。
もし波形が取れない場合は?
もし「RUN」を押しても波形が取れない場合はトリガーを調整してみます。
トリガーのつまみを回すと「T」の位置が移動しますので、波形のいる位置に移動させます。
今回の場合だと0V~3V内の位置に「T」を持っていく必要があります。
オシロスコープの水平軸と垂直軸を調整する
垂直軸と水平軸のつまみで波形を調整します。
オシロスコープのカーソルで周波数・電圧を確認してみる
「Cursor(カーソル)」を押して、つまみで調整して波形の周波数・電圧を確認してみます。
電圧が3Vで周波数が1KHzになっていることが分かります。
オシロスコープの測定で周波数・電圧を確認してみる
カーソル以外でも「Measure(測定)」を押すことで自動で周波数・電圧を確認できます。
オシロスコープの波形をUSBに保存してみる
測定した波形を保存する方法は簡単です。まずUSBを挿します。
あとは「印刷」のボタンを押すだけです。自動でUSBにデータが保存されます。
実際に撮った波形が下記になります。無事オシロスコープで測定できました。
(※若干波形が歪んでいますので、また別途プローブの補正は実施しておきます)
今回使用しているオシロスコープの詳細は下記記事で紹介しています。
よろしければ一緒にご覧ください。(リンク先はこちらから)
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オシロスコープでの測定事例
オシロスコープを使えば、多くの波形を測定することが可能です。
今まで筆者が紹介してきた事例・測定方法を紹介していきます。
交流100Vを測定
商用電源のコンセントのAC100Vも測定することが可能です。
オシロスコープで測定した交流電圧の波形が下記となります。
交流100Vの測定方法含めて詳細は下記記事で紹介しています。(リンク先はこちら)
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FFTで周波数解析
オシロスコープのFFT機能で周波数解析も実施可能です。
またFFTの周波数解析により高調波まで確認しています。
オシロスコープでのFFT機能の使い方含めて紹介していきます。
実際の測定に解説を加えた動画も下記Youtubeにアップしています。
合わせてご覧になると理解が深まりますので、ぜひ一緒に確認ください。
FFTの測定方法含めて詳細は下記記事で紹介しています。(リンク先はこちら)
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電源シーケンスの測定
ラズベリーパイのような基板の電源構成を調査も可能です。
実際にオシロスコープでラズパイの電源シーケンスの測定まで実施しました。
5VからラズパイのCPU・LPDDR4への電源まで測定しています。
電源シーケンスの測定方法の詳細を紹介しています。(リンク先はこちら)
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PoEの電圧測定
オシロスコープでDC48Vを測定して、PoE給電の仕組みも確認しました。
(PoE…LANケーブル経由で電力を供給する技術)
DC48VがLANケーブル経由で出力されているのをオシロで確認しています。
PoEの仕組みをオシロスコープの波形含めて紹介しています。(リンク先はこちら)
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RS232Cの電圧測定
USB-RS232C変換ケーブルをオシロで出力電圧レベルを確認できます。
オシロでRS232Cの出力電圧を測定するとHigh(1)が「+10.8V」、Low(0)が「-10.8V」でした。
RS232Cの出力電圧の規定として「H_+5V~+15V」「L_-5V~-15V」ですので範囲内でOKです。
シリアル通信のRS232Cの測定方法を紹介しています。(リンク先はこちら)
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I2C通信を測定
オシロスコープでI2C通信を測定・解析することができます。
I2C通信のデータの中身まで解析することが可能です。
I2C通信の測定方法の詳細を紹介しています。(リンク先はこちら)
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またFPGAからI2C通信を行いオシロスコープでの確認もしています。(リンクはこちら)
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SPI通信を測定
オシロスコープでSPI通信を測定できます。
オシロスコープのデコード機能を使うことで、データの中身まで解析可能です。
SPI通信の測定方法の詳細を紹介しています。(リンク先はこちら)
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UARTの通信速度を測定
UARTの通信速度も波形で確認することが可能です。
USBシリアル通信のボーレート設定を変更して、実際の転送速度をオシロで確認しました。
シリアル通信でよく使われるボーレート設定は115200の波形が下記となります。
1bit辺りの転送時間は1/115200s(8.68us)となり、通信速度が115200bpsを確認できました
シリアル通信のUARTの測定方法を紹介しています。(リンク先はこちら)
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ハードウェアフロー制御を確認
UARTのRTS/CTSを使ったハードウェアフロー制御も確認しています。
接続方法から実際にオシロスコープで測定した波形まで紹介します。(リンクはこちら)
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ソフトウェアフロー制御を確認
UARTのソフトウェアフロー制御のXon Xoffを試してみました。
シリアル通信のXon/Xoffのコードまで波形確認しています。(リンクはこちら)
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USBのフルスピードとハイスピードを測定
USB通信の波形測定もオシロスコープで可能です。
USB2.0のフルスピードとハイスピードの切り替えをオシロスコープで測定しました。
ラズベリーパイからUSBをリセットさせることで、切り替え時の波形を確認しています。
USB2.0は最初にフルスピード(12Mbps)で接続して、その後ハイスピード(480Mbps)になります。
実際にフルスピードとハイスピードの切り替わるUSB2.0動作の波形を確認できています。
簡易的なUSBの測定方法含めて紹介しています。(リンク先はこちら)
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RS485通信を測定
RS485の差動の波形をオシロスコープで測定してみました。
電圧レベルが「-7V~+12Vの範囲」「200mV以上の差動振幅」で規格内を確認しています。
ラズベリーパイからUSB-RS485変換モジュールを使ってPythonで通信しています。
終端抵抗は120Ωを接続しました。
RS485通信の測定方法含めて紹介しています。(リンク先はこちら)
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CAN通信を測定
CAN通信の波形測定・解析をしてみました。
オシロスコープでCAN通信の差動電圧レベルを確認できました。
1bitあたりの時間も確認してCANの通信速度も実際に測定しています
CAN通信の測定方法含めて紹介しています。(リンク先はこちら)
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イーサネット(LAN)の波形を測定
ラズベリーパイのイーサネット(有線LAN)の波形を測定してみました。
個人のオシロでも100base-TXに関してはある程度は測定ができました。
イーサネット(有線LAN)の測定方法含めて紹介しています。(リンク先はこちら)
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MIPI CSI-2の波形を測定
MIPI CSI-2のカメラの波形をオシロスコープで測定してみました。
規格を調べながらMIPI CSI-2の仕組みを確認しています。
スマートフォンなどで使われているカメラの波形を紹介しています。(リンク先はこちら)
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またFPGAからのMIPI CSI-2の波形出力も確認しています。(リンクはこちら)
FPGAでMIPI CSI-2のカメラを動かしてみた。準備編!
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MIPI DSIの波形を測定
MIPI DSIのディスプレイの波形をオシロスコープで測定してみました。
仕様を調べて、ディスプレイの画像情報の波形を確認しています。
スマートフォンなどで使われているディスプレイの波形を紹介しています。(リンク先はこちら)
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ローパスフィルターを測定
ローパスフィルター回路をオシロスコープで実際に測定してみました。
ローパスフィルターにより高周波数帯がカットされることを紹介しています。
ローパスフィルターの効果をオシロスコープで確認しています。(リンク先はこちら)
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ハイパスフィルターを測定
ハイパスフィルターとローパスフィルターの両方の回路を作り、波形を確認しました。
ハイパスフィルターの波形は高周波数帯域の信号だけを通します。
ハイパスフィルターとローパスフィルターの違いを紹介しています。(リンク先はこちら)
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ACカップリング回路を測定
ACカップリングの回路を作り、オシロスコープで波形測定してみました。
ACカップリングされてコンデンサ後に交流成分のみが伝達されています。
ACカップリング回路の原理含めて紹介していきます。(リンク先はこちら)
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FPGAのクロック出力を測定
FPGAからのクロック出力をオシロスコープで確認してみました。
クロック信号が出力するまでの一連の流れを波形測定しています。
FPGAでのクロックの作り方・波形の例含めて紹介しています。(リンク先はこちら)
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ツェナーダイオードの回路を測定
ツェナーダイオードを使って、一番簡単な定電圧回路作ってみました。
簡単に任意の電圧を作ることが可能です。
原理通り動作しているかオシロスコープで確認しています。(リンクはこちら)
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リレー(コイル)のサージを測定
リレーの逆起電力の対策にツェナーダイオードを使ってみました。
実際にオシロスコープでリレーの逆起電力の電圧波形まで確認しています。
逆起電力の保護回路として、ダイオードの使い方含めて紹介します。(リンクはこちら)
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モータドライバのICの調査
モータドライバでDCモータを制御しようとしました。
ただ電池直接ではモータが回転するのに、ドライバIC経由だと動かない現象でした。
オシロスコープで電圧降下を確認した内容を紹介します。
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ステッピングモータの波形確認
ステッピングモータを購入してみました。ラズパイからPythonで制御しています。
オシロスコープで波形取得まで試していました。
オシロスコープで1-2相制御(ハーフステップ駆動)を確認した内容を紹介します。
ステッピングモータをラズパイで制御して、波形まで確認してみた
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オシロスコープを使う上での注意点
色々な測定例を紹介しましたが、オシロスコープは何でも測定できるわけではありません。
オシロ自身にスペックがあり「測定できるもの」「測定できないもの」があります。
オシロスコープを使う上でのポイントを紹介します。
周波数帯域について
オシロスコープには周波数帯域というスペックがあります。
オシロの周波数帯域が50MHzに対して、約4倍のUSB2.0(最大240MHz)で確認しました。
もちろん測定結果はNGです。正常な波形は測定できません。
時間軸最大に広げた波形ですが、Hi(1)/Low(0)の波形が全く分からない波形です。
周波数帯域の重要性について紹介しています。(リンク先はこちら)
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サンプルレートに関して
オシロスコープにはサンプリングレートというスペックもあります。
サンプリングレートが十分でないと正確な波形が測定できません。
サンプリングレートの重要性についても紹介しています。(リンク先はこちら)
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インピーダンス・反射に関して
正しい測定箇所を選ばないと正確は波形は測定出来ません。
特に高速信号を測定する際が顕著になります。簡単に反射して波形が崩れます。
インピーダンス・反射の重要性について紹介しています。(リンク先はこちら)
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AC結合・DC結合の違いに関して
オシロスコープで波形測定してAC結合とDC結合の違いを確認してみました。
同じ信号をDC結合とAC結合の両方で測定して比較しています。
AC結合とDC結合の違いをオシロスコープの事例より紹介します。(リンク先はこちら)
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プローブの仕組みに関して
オシロスコープのプローブを分解して、構造を確認してみました。
倍率の切り替え箇所や補正箇所の多くの写真交えて紹介します。
プローブの仕組みを理解しておくことで、波形測定に役立ちます。(リンク先はこちら)
オシロスコープのプローブの仕組み!補正と倍率箇所を分解してみた
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BNCケーブルに関して
BNCケーブルをオシロスコープのプローブにすることが可能です。
コネクタを外して、オシロスコープへの信号線とGND線の接続まで確かめています。
BNCケーブルの構造・接続含めて、使用する上で役立つ情報を紹介します。(リンク先はこちら)
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チャンネル数に関して
オシロスコープを使う上ではチャンネル数が多いと測定が楽になります。
もし趣味でオシロスコープを購入を迷っている方がいましたら4チャンネルを推奨します。
チャンネル数の多いメリットについても紹介しています。(リンク先はこちら)
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まとめ
今回はオシロスコープの使い方・測定事例に関して紹介させていただきました。
記事をまとめますと下記になります。
筆者のオシロのRIGOL DS1054Zは趣味の波形測定・解析が十分に測定が可能です。
コストパフォーマンス込みで非常に優秀なオシロスコープです。
下記記事でも紹介していますので、よろしければご覧ください。(リンク先はこちらから)
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