BLE Audio Design Challengeの実装コンペに参加した件

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Bluetooth LE

BLE Audio Design Challengeに参加していました。

Bluetooth LE Audioを使ったハード・ソフトの実装・設計コンペです。

NordicのnRF5340を使った基板開発を行った旨を紹介します。

 

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BLE Audio Design Challengeの実装コンペに参加した件

BLE Audio Design Challengeに参加していました。

Bluetooth LE Audioを使ったハード・ソフトの実装・設計コンペです。

NordicのnRF5340を使った基板開発を行った旨を紹介します。

 

何とか完走出来て、優勝もできました。

忘備録含めてブログ記事としてもアップしています。

まとめダイジェスト動画もアップしています。これが一番分かりやすいと思います。

 

またZephyr Project meetup: Sapporoでも今回のコンペの内容で発表してきました。

Zephyr Project meetup: Sapporoで発表してきた

Zephyr Project meetup: Sapporoで発表してきた
Zephyr Project meetup: Sapporoで発表してきました。発表テーマは「Zephyr RTOSを使った開発コンペに参加した件」です。当日のカンファレンスから懇親会までの様子を紹介します。Zephyr Project m...

 

発表テーマは「Zephyr RTOSを使った開発コンペに参加した件」でした。

下記が発表スライドです。

 

BLE Audio Design Challenge

Bluetooth LE Audioのプロジェクトを開発するコンペでした。

「Nordic Semiconductor」「PCBWay」のスポンサーがついていました。

詳細は下記公式ページを参照ください。

BLE Audio Design Challenge
Next-gen bluetooth audio device With Nordic Semiconductor and PCBWay.

 

筆者のプロジェクトページは下記となります。基板概要からテストした内容を紹介しています。

Adaptive Directional BLE Audio Speaker
This project introduces an innovative approach to broadcast audio in public and semi-public environments, leveraging nRF...

 

■ざっくりコンペ概要

  • Bluetooth LE Audio を使ったプロジェクト提案の募集
  • 「Nordic nRF5340」+「NordicのPMIC」を含む
  • 良い設計プロジェクト提案したものは、評価ボード送付 + 基板作成費用を全額サポート。

 

正直納期がかなり厳しく、趣味の2か月で開発~実装~評価~ドキュメント作成が必要でした。

「初めてのSOC・PMIC・Audio IC」 + 「6層+Pad on via」という条件です。

そのため、評価ボードのハード・ソフトをなるべく流用できる構成を取りました。

 

ハードウェアの設計

今回作成した基板としてはワイヤレスSOCのnRF5340を搭載したカスタムボードです。

Bluetooth LE Audio対応のトランスミッターとスピーカー出力を持つ基板です。

主な特徴としては下記となります。

  • SOC…Nordic_nRF5340
  • Audio_IC…Cirrus Logic_CS47L63
  • PMIC…Nodic_nPM1300
  • 基板…6層+Pad on Via

 

開発した基板のハードウェアIFが正常に動作するかは下記記事で紹介しています。

Bluetooth LE Audioの基板開発をして、デバッグしてみた。

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Bluetooth LE Audioの基板開発をして、デバッグしました。SOCはnRF5340、PMICはnPM1300、Audio_ICはCS47L63を使用しています。実際に基板作成して、一からデバッグした内容を紹介します。Blueto...

 

また複合電源IC(PMIC)がTypeCとバッテリからも動作できていることも確認しています。

PMIC(nPM1300)で電源管理・バッテリ制御までしてみた。

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NordicのPMIC(Power Management IC)であるnPM1300を使って、基板開発してみました。複数電源を出力するだけでなく、バッテリ含めた電源管理まで対応しています。SOCからPMICにI2Cで情報取得するまでの内容を...

 

音声出力も3.5mmジャックの他に、直接スピーカ接続してドライブできるかも確認しました。

ヘッドホン用のオーディオICに直接スピーカ接続してみた

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オーディオ用ICにはアンプのパワーが決まっています。直接スピーカが駆動できれば良いですが、ICスペック上足りないケースが多々あります。この記事ではテスト的にスピーカ接続を試した内容を紹介します。ヘッドホン用のオーディオICに直接スピーカ接続...

 

回路図・アートワーク・BOM

開発した基板に関しては、KiCadで設計しています。

 

実際のKiCadのデータに関しては、下記GitHubに保存しています。

筆者がパターン専門の設計者でなく、また趣味で作ったものですが、動作確認は出来ています。

 https://github.com/iotengineer22/Sonic-Sprint/tree/main/pcb

 

一番難しかったこと

今回SOC(nRF5340)とAudio_IC(CS47L63)の0.4mmピッチのBGAが一番ハードルでした。

単純に層数増やして6層にするだけでなく、Pad on Viaが必要でした。

 

下記記事でもまとめています。

Pad on ViaをKiCadで設計して、PCBWayで基板作成してみた

Pad on ViaをKiCadで設計して、PCBWayで基板作成してみた
6層+Pad on Viaの基板作成をしました。KiCadで回路図・アートワークを作成をしています。実際にパッドオンビアの基板発注した内容を紹介します。Pad on ViaをKiCadで設計して、PCBWayで基板作成してみた6層+Pad ...

 

ソフトウェアの設計

このプロジェクトのソフトウェア設計について紹介します。

ソースコードやボードファイル(DeviceTree)は全てGitHubで公開しています。

回路図やガーバーデータ含めてオープンにしています。

GitHub - iotengineer22/Sonic-Sprint: This repository present solution for the Sonic Sprint
This repository present solution for the Sonic Sprint - iotengineer22/Sonic-Sprint

 

ソフトウェア開発には、RTOSとして Zephyr RTOS を使っています。

そしてSDKとして Nordic Semiconductor nRF Connect SDK を利用しています。

開発環境の構築に関しては下記記事を参照ください。VSCode上で実施しています。

nRF Connectの開発環境をVSCodeで構築してみた

nRF Connectの開発環境をVSCodeで構築してみた
NordicのnRF54L15やnRF5430を開発するための環境を整えました。普通のWindowsのPCとVSCode上で構築しています。Nordicのソフトウェア開発環境として使用したツールと、セットアップ方法を紹介します。nRF Co...

 

Bluetooth LE Audioのデバッグ

今回のプロジェクトでは主にBLE Audioの新規機能である、Auracast(Broadcast)をテストしました。

複数言語を音声出力するケースを想定してテストしました。

 

テストに使った、複数言語の音声データの作り方は下記で紹介しています。

左右で違う音声データの作成方法。ffmpegで作ってみた。

左右で違う音声データの作成方法。ffmpegで作ってみた。
左右で違う音声データを作成してみました。左はドイツ語、右は英語みたいな2chの音声データを作成しています。ffmpegで作成した内容を紹介します。左右で違う音声データの作成方法。ffmpegで作ってみた。左右で違う音声データを作成してみまし...

 

またBroadcastを使ったデバッグ、BLE Audioの同期性の確認含めて、下記で紹介しています。

Auracast(Broadcast)対応のスピーカーを開発してみた

Auracast(Broadcast)対応のスピーカーを開発してみた
Auracast(Broadcast)対応のトランスミッターとスピーカーを開発してみました。実際にハード・ソフト実装して、音声テストまで確認しています。Bluetooth LE AudioかつMulti-Streamで音声接続した内容を紹介...

 

コンテストの感想

完走できたし、Bluetooth LE audioでやりたいことはほぼやり切ったと思います。

各テスト動画含めて、上手く紹介できました。

  • 6層+Pad on Viaの基板設計
  • PMICでの電源・バッテリ管理
  • BLE AudioのUnicast/Broadcast実装
  • 初めて使ったSOC(nRF5340)とAudio_IC(CS47L63)の対応

 

入賞できたのは、正直納期が厳しいコンペだったのが一番大きいと思います。

新規アイデア感はあまり無かったと思います

(正直ソフトウェアに関しては、ほぼ評価ボードの流用・応用させてもらった形)

また次回にオーディオのコンペがあったら、より面白さ兼ねたプロジェクトにしたいと思います。

 

まとめ

BLE Audio Design Challengeに参加していました。

Bluetooth LE Audioを使ったハード・ソフトの実装・設計コンペです。

NordicのnRF5340を使った基板開発を行った旨を紹介しました

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