KR260を購入してUbuntuを動かすまでのメモ

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XilinxのKria KR260のロボティクス スターター キットを買ってみました。

Digi-Keyから個人で購入しています。

Ubuntuを動かすまでの流れを紹介します。

 

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KR260を購入してUbuntuを動かすまでのメモ

Kria KR260の評価ボード(ROBOTIC START KIT)を購入しました。

 

Zynq UltraScaleが搭載されており、XilinxのハイエンドのFPGAです。

高性能のIF(SLVS-EC、10G SFP+)、4つのEthernet ポートがあります。

ROSやTSNのアプリケーション対応など産業用向けの評価ボードです。

 

個人の趣味用として買いました!(100%遊び目的の評価ボードです。)

Digi-Key購入からUbuntuを動かすところまで紹介していきます。

 

Ultra96-V2も所持しています

同じFPGAシリーズのUltra96-V2の評価ボードも持っていて、色々遊んだりしています。

(Ultra96-V2はコンパクトな分、IFコネクタが限定されています)

 Ultra96-V2とVitis-AIをAventのplatformsで動かすメモ

 

今回、KR260の多くのIF(物理的なコネクタ)に惹かれました。

KR260は複数のLANやPmodコネクタ、Raspberry Pi ヘッダーなど多くのIFがあります。

また色々とテスト・ベンチマークしてブログ記事として紹介していきたいと思います。

 

KR260をDigi-Keyで購入

今回はDigi-Keyに在庫がありましたので、Digi-Keyから購入しました。

型番は「SK-KR260-G-ED」です。

特にDigi-Key以外でも、在庫がある電子部品のサイトから購入すれば良いと思います。

 

-ED(encryption disabled)の評価ボードについて

恐らくKR260を購入する際に、どこのサイトでも2種類の型番があると思います。

末尾に「-ED」の有り無しについてです。

また今回のKR260だけでなく、他KV260,ZCU104などのUltrascale評価ボードも同様です。

  • SK-KR260-G   (Digi-Keyのリンク先はこちら)
  • SK-KR260-G-ED (Digi-Keyのリンク先はこちら)

 

ED(encryption disabled)は「暗号化無効」の意味です。

「-ED」有りだと不正改造・不正操作防止の機能をONしたbitストリームデータを使えません。

下記辺りの記事・PDFが参考になるかと思います。

 https://support.xilinx.com/s/question/0D52E00007G0mi8SAB/mpsoc-ed-version?language=ja

 https://japan.xilinx.com/content/dam/xilinx/support/documents/application_notes/j_xapp1098-tamper-resist-designs.pdf

 

可能ならば「-ED」無しが良かったですが、今回は在庫の関係で「-ED」有りを購入しました。

ただ(今の所は)筆者の趣味・遊びレベルならば、特に影響ないレベルです。

 

アプリケーション(ソフト)側を主に弄る人ならば特に気にしなくてはいいかと思います。

ハードウェア側をがっつり弄る人で初めて影響が出てくるレベルかと。

(コンフィグレーション設定を弄って、かつ暗号化機能を使う人は限られると思いますが…。)

 

KR260の回路図

KR260の回路図・部品表に関してはXilinxの公式ページからダウンロードできます。

(Xilinxへのメンバー登録が必要です)

 https://japan.xilinx.com/products/som/kria/k26i-industrial.html#documentation

 

主な特徴→資料→下記のドキュメントをダウンロードすればpdfで確認可能です。

XTP743 - Kria KR260 Starter Kit Carrier Card Schematics

 

Kria KR260のロボティクス スターター キット

今回購入した評価ボードはロボティックス スターターキットということです。

特に特殊な付属品はついていませんが、直ぐに開発がスタートできるようになっています。

電源、USB、LANケーブルとMicro SDカード(アダプタ付き)が同梱されています。

 

SDカードにUbuntuを書き込まない状態で立ち上げ

まずは付属のSDカードに何も書き込まない状態で立ち上げて、動作を確認してみます。

電源と(Micro)USBだけ接続します。USB経由でシリアル通信しています。

Teraterm+ボーレートを115200などに合わせるとログが確認できます。

 

電源入れるとFANが回り始め、問題なく動作を確認できました。

基板上のROMからブートローダ、U-bootが立ち上がっています。

ただSDカードに何も書き込まれていないので、linux環境が立ち上がらない状態です。

 

終了したい場合は「poweroff」と入力すれば、LED含めて電源がOFFになります。

 

Kria KR260にUbuntuを入れて動作確認

Kria KR260用のUbuntuが、下記公式サイトからダウンロードできます。

 https://ubuntu.com/download/amd-xilinx

 

UbuntuのイメージファイルをSDに書き込む

Ubuntuの公式サイトからKR260用のイメージファイルをSDカードに書き込みます。

恐らくダウンロードしたファイルは下記のような名前かと思います。

iot-limerick-kria-classic-desktop-***.img

 

イメージファイルのライターを使って書き込みます。

(筆者はbalenaEtcherを使用しています。Xilinx公式も同じでした)

書き込み後はMicroSDをボードに挿し込みます。

 

Ubuntuのスタートアップ手順

Ubuntuを入れてからの手順に関しては、下記Xilinxの手順に従っているだけです。

同様に実施される方は、最初に下記をご参考をお願いします。

 https://www.xilinx.com/products/som/kria/kr260-robotics-starter-kit/kr260-getting-started/getting-started.html

 

有線LANとUSBケーブルを接続します。電源入れるとUbuntuが立ち上がります。

USBからのシリアルからでもスタートアップ作業できます。

(ディスプレイで設定したい方はDisplayPortとUSBマウス・キーボードも追加ということ)

 

初期デフォルトのログインとパスワードは「ubuntu」です。

無事KR260でUbuntuを起動できました。

 

Xilinxの開発環境/デモ環境のセットアップ

スタートアップ時の開発環境のセットアップには結構ダウンロードが入ります。

最初はインターネット接続確認。

 

Xilinxの環境設定をダウンロードします。

最初にsudoコマンド入れるときは、(デフォルトの)パスワードの変更を求められました。

ダウンロードもそこそこあって、10分ぐらいかかりました

 

開発環境の初期化。

これも10分ぐらい時間かかりました。必要な箇所はy(es)やEnterを入れて進めていきます。

 

 

DisplayPortから画面出して同様に設定できるようだが…

公式によるとスタートアップ時からDisplayPortから画面出して設定も出来るようです。

いきなりGNOMEデスクトップを使えるということ。

(筆者はTeraterm+USBシリアル通信で実施してしまいましたが…)

 

ただ筆者の環境ですと、上手くいきませんでした。

また暇なとき、調査してみたいと思います。

xrandrでディスプレイ情報見に行っても、何もいませんでした。環境が悪いのか?不明です。

 

KR260の公式アプリケーションの多くは開発中ということ

本当はROSやTSNなどのアプリケーションをUbuntu上で動かそうと考えてました

ただXilinxの公式のアプリケーションが開発中だったので、一旦置いています。

ドキュメントもまだ揃っていない様子です。

 

●2022/8/12追記

Xilinxの公式からTSNのデモが公開されていましたので、実際にテストしてみました。

TSN Ethernetの実装をFPGA(KR260)で試してみた

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TSN(Time Sensitive Networking)のイーサネット環境を作ってみました。 KR260というTSN対応のFPGAボードを使ってテストしています。 TSNの環境構築から実装・通信テストまで一連の流れを紹介します。

 

まとめ

XilinxのKria KR260のロボティクス スターター キットを買ってみました。

まだ公式も開発中の箇所が多いですが、色々テストしていきたいと思います。

また順次ブログ記事としてもアップしていく予定です。

 

 

(参考)Ubuntu立ち上げ時のログ

最後に参考までにKR260でのUbuntuの立ち上げ時のログを残しときます。

 

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