FPC(フレキシブル)基板を作ってみました。
KiCadで設計して、NextPCBで発注しています。
FR4の補強版を入れた内容、プロジェクト概要含めて紹介します。
FPC基板の作り方。KiCadで設計してNextPCBで発注してみた
FPC(フレキシブル)基板を作ってみました。
KiCadで設計して、NextPCBで発注しています。
FR4の補強版を入れた内容、プロジェクト概要含めて紹介します。



実際にこれだけ曲がるよ!のデモ動画は下記となります。
今回の内容をZephyr MeetUp(勉強会)でも紹介しました。
Zephyr Meetup: Sapporo 2026で発表 + 札幌観光

その際の発表スライドは下記です。
「FPC(フレキシブル)基板にZephyr実装してみた。」
NextPCB Accelerator
今回の基板作成においては、NextPCB様の Acceleratorプログラムに採用されています。
NextPCB様にはこの場を借りて、お礼を申し上げます。
今回のプロジェクトのデモ動画は下記となります。
また海外のhackster.ioの方でも記事を作成しています。
Create the Future Design Contest
また今回のプロジェクトで、Mouserが主催のデザインコンテストにも参加しています。
タイトルが「Ghost Edge AI Sticker」となります。下記がリンク先です。
FPC基板の設計
今回のFPC基板の回路図・AWのデータに関しては、下記GitHubで公開しています。
SoCはNordicのnRF54L15を使用しています。


電源に関しては、3.3V電源、もしくはCR2032のコイン電池で動作できます。
PCのCMOSバッテリで直接接続できるように設計しています。

凸型の基板にしており、先端には加速度センサとPDMマイクを搭載しています


KiCADでFPC構成
KiCADの基板の設定でFPC向けに設定しています。
FPC(フレキシブル)にすることで、基板を屈曲させることが可能です。

筒状、円弧状、また僅かな隙間などに基板が設置することが可能となります。




FPC基板の層構成
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レイヤー構成: 導体レイヤーは2層(両面基板)で、絶縁体(コア)にポリイミドが指定されたフレキシブル基板(FPC)向けの構成になっています。
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各層の厚み: 銅箔(F.Cu / B.Cu)が0.018 mm(18µm)、誘電体(コア)が0.025 mm(25µm)、ハンダマスクが0.01 mmに設定されています。
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基板の総厚: スタックアップから計算された全体の基板厚みは 0.081 mm です。

GNDベタのハッチング処理
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塗りつぶし方式: ベタ塗りではなく、網目状に銅箔を残す「ハッチング(メッシュ)」処理がGNDプレーン(F.Cu / B.Cu両面)に適用されています。
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網目の詳細設定: 格子の角度は45°、線の太さ(ハッチング幅)は0.3 mm、線と線の隙間(ハッチングの間隔)は0.3 mmに設定されています。
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主な目的: 先ほどの薄いポリイミド基板(FPC)の設定と合わせて、基板の柔軟性を保ちつつ、熱による歪みやねじれを防ぐための強度のバランスを取る設定になっています。

配線の円弧モード、ティアドロップ
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円弧モードの選択: 角を急峻に曲げず、応力を分散させるために「配線のコーナーモード円弧90度」が選択されています。
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なめらかな曲線配線: 実際に基板上の配線(特に上部の赤いラインなど)が、直角や45度ではなく綺麗なアール(R)を描いて引き回されています。
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ティアドロップの適用: パッドやビアとの接続部分に「涙滴(ティアドロップ)」が自動生成されており、FPCの折り曲げによる根本からの断線(クラック)を徹底して防ぐ構造になっています。

補強版(FR4)の指定
コネクタの抜き差し、部品実装する箇所に関してはFR4を貼り付けています

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補強板(スティフナー)の指定: FPCは極薄で柔軟性がある反面、部品実装時のはんだ付けの熱や物理的なストレスに弱いため、部品が実装されるエリアの裏面にFR4(ガラスエポキシ樹脂)の補強板を貼り付ける指定になっています。
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対象エリア: 画像左右にある、センサーやマイク、コネクタ、MCUなどが高密度に配置された2つの独立した基板領域(12.7 mm × 12.7 mm および 25.4 mm × 50.8 mm)が、それぞれFR4で部分的に硬化(リジッド化)されます。
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期待される効果: 部品実装エリアのみをFR4で補強することで、コネクタの抜き差しや部品の自重による断線を防ぎつつ、真ん中の配線のみが通るエリア(50.8 mm幅の狭いネック部分)の優れた柔軟性を維持できます。

FPC基板の発注
NextPCBでの基板発注時のパラメータは下記です。
| パラメータ名 | 審査後のパラメータ | 記入したパラメータ |
|---|---|---|
| 基本情報 | ||
| 材料タイプ | フレキ基板 | フレキ基板 |
| 異なる設計の数 | 1 | 1 |
| サイズ | 240 x 1080 mm (パネル) | 88.9 x 50.8 mm (シングル) |
| 数量(シングル) | 2 set = 8 pcs | 5 pcs |
| 基板タイプ | パネル | シングルピース |
| パネル配列方式 | 1*4pcs | 1*1pcs |
| 外枠 | 4辺 5mm | N/A 0mm |
| フォークボード | 受け入れる | 受け入れる |
| PCBパラメータ | ||
| 最小線幅/間隔 | 6.0/6.0 mil | 6.0/6.0 mil |
| 最小孔 | 0.300 mm | 0.300 mm |
| 穴密度 | 99 | 99 |
| 表面処理 | 金メッキ | 金メッキ |
| FPC Parameters | ||
| FPC Layer Count | 2 層 | 2 層 |
| ポリイミドフィルムの厚み | 25.00um | 25.00um |
| 材質 | 無接着層圧延銅箔 | 無接着層圧延銅箔 |
| FPC Thickness | 0.2 mm | 0.2 mm |
| FPC Solder Mask Color | 黄 | 黄 |
| FPC Silkscreen | 白 | 白 |
| FPC Finished Copper Weight: | 0.5oz | 0.5oz |
| カバータイプ | Coverlay (2-sides) | Coverlay (2-sides) |
| 鋼板補強 | いりません | いりません |
| アルミ補強板 | いりません | いりません |
| FR4補強 | Required | Required |
| FR4補強厚さ | 0.3mm | 0.3mm |
| PI補強 | いりません | いりません |
| Adhesive Backing | いりません | いりません |
| 電磁膜 | 無し | 無し |
| 特殊なプロセス | ||
| 導電性粘着テープ | 必要なし | 必要なし |
| インピーダンス | 必要なし | 必要なし |
| 成形方法 | レーザ成形 | レーザ成形 |
| カスタマイズ | ||
| 電気テスト | AOI +フライングテスト | AOI +フライングテスト |
| テストポイントの数 | 213 | 213 |
| パッド幅 | 0.220mm | 0.220 mm |
| 生産原稿を確認する | Require Approval | Require Approval |
| 品質基準 | IPC二次規格 | IPC二次規格 |
| 注文詳細 | ||
| 納期 | 8日 | 8日 |
| 面積 | 0.5184 m² | 0.0226 m² |
| 重量 | 0.23kg | 0.0100 kg |
| 特別な要望: | Please attach the FR4 stiffener on the bottom side, according to the area specified in RISC-V-Stiffener_FR4.gbr. | ||
|---|---|---|---|
特別な要望にも記載しているように、ICある箇所は前述したFR4の補強版を取り付けています。

Ghost Edge AI Sticker
今回のプロジェクト概要の説明です。
冒頭でも紹介しましたが、デモ動画は下記となります。
FPC(フレキシブル基板)による極薄・柔軟設計
曲げられる茶褐色のFPCを採用することで、曲面への密着を可能にしました。
センサー部を細長いテールの先端に配置し、ノイズ源やデバッグ回路から物理的に距離を置いています。

nRF54L15のWirelessのSoC
FPC基板で無線SoCを置いて、ワイヤレスにアップデートOTAができるようにしています。
もちろんケーブルでの書き込みも可能です。


各センサで取得した値をBluetooth LEで取得できるようにしています。

nRF54L15のマルチコア(ARM + RISC-V)のフル活用
メイン処理やBLE通信を行うCortex-M33(Host)と、センサーの高速サンプリングを行うRISC-V FLPR(Remote)をコプロセッサとして協調動作させています。


Edge ImpulseによるオンデバイスAI推論
6軸センサー(LSM6DSO)からの104Hzの挙動データを基に、Edge Impulseで構築したモデルを使ってリアルタイムにジェスチャーの分類推論を行います。

ファームウェア構成とマルチコア(IPC)開発
開発環境には nRF Connect SDK (NCS) / Zephyr RTOS を使用しています。
ファームウェアのソースコードは /src フォルダに格納されており、基礎テスト用からAI推論、マルチコア通信用まで段階的に実装しています。

| プロジェクト名 | 動作コア | 概要 |
|---|---|---|
| blinky | ARM単体 | LED0/LED1を1秒毎に交互点滅するLチカテスト |
| dfu_test | ARM単体 | MCUbootを用いたBLE経由 of ワイヤレスアップデート(OTA DFU)機能 |
| peripheral_lbs | ARM単体 | ボタン状態の通知とLEDのリモート制御を行うBLE通信デモ |
| peripheral_uart_i2c | ARM単体 | LSM6DSOの104HzデータをMTUサイズにパッキングしてBLE高速送信するデモ |
| peripheral_uart_i2c_demo | ARM単体 | BLE送信速度を1Hz(1秒に1回)に制限した低帯域用のデモ用サンプル |
| peripheral_uart_i2c_edge | ARM単体 | Edge Impulseライブラリを組み込み、ジェスチャー推論結果をBLE送信する実機AIデモ |
| peripheral_uart_pdm | ARM単体 | PDMマイクからの音声分類モデルを実行するサンプル(※マイク部品のフットプリント問題により実機未確認) |
| riscv_gpio | ARM + RISC-V | RISC-V側でLED制御を行い、状態をIPC経由でARM側に送りBLE通知するマルチコアデモ |
| riscv_uart | ARM + RISC-V | RISC-V側でLSM6DSOを読み取り、IPC経由でARM側に送ってBLE通知するマルチコアデモ |
まとめ
FPC(フレキシブル)基板を作ってみました。
KiCadで設計して、NextPCBで発注しています。
FR4の補強版を入れた内容、プロジェクト概要含めて紹介しました。


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