玄人志向のGTX1650を購入して、市販のデスクトップPCに取り付けてみました。
補助電源無しのタイプですので、グラフィックボードを挿し込むだけで動作可能です。
購入から取り付け、ドライバのインストールまでの流れを紹介します。
グラボの補助電源なしのメリット!玄人志向のGTX1650編
玄人志向のGTX1650のグラフィックボードを購入しました。
今回の記事をまとめると下記になります。
主にLinuxのデスクトップPCの機械学習用で使っています。
DELLの市販PCのため電源の改造が難しく、補助電源なしのグラボを選びました。
補助電源が必要無いため、PCIEコネクタに接続するだけで動作できています。
簡単にグラフィックボードを増設することが出来ました。
実際の取り付けの様子、また電源容量の確認の仕方まで紹介します。
玄人志向のGTX1650
今回搭載したグラフィックボードは玄人志向のGTX1650です。
- GPU NVIDIA GeForce GTX 1650
- メモリ 4 GB
- メモリ規格 GDDR6
一番の特徴としては補助電源が不要なグラフィックボードであることです。
補助電源無しの種類の中では、FAN付きでGPU性能が高いボードとなります。
消費電力としては75Wです。
中古のデスクトップPCにも増設可能
今回取り付けたPCはDELLのデスクトップ(Inspiron 3650)です。
今回はグラフィックボードを交換して、スペックアップします。
- CPU…Core i5 6400
- GPU…NVIDIA GeForce GT 710 → NVIDIA GeForce GTX 1650
- メモリ…16GB
- SSD…500GB
元々デスクトップで格安の低スペックのグラボ(GT 710)を搭載していました。
下記記事で中古PCに載せて、ディスプレイが動かせるまで紹介しています。
中古のPCにグラボを増設してみた!NVIDIA GeForce GT 710編
![](https://misoji-engineer.com/wp-content/uploads/2022/06/sIMG_20220605_100422-160x90.jpg)
PCがグラボの電源容量足りるのかを確認
今回のデスクトップPCはDELLの市販品です。
そのため電源がDELL用にカスタマイズされており、グラボ増設用の電源コネクタはありません。
電源を変更するのも難しい状況でした。電源容量は240Wでした。
電源を見ると、電源容量(MAX OUTPUT POWER)の240Wの記載がありました。
筆者の環境だとGTX1650のボード含めて、PC全体で240W以下にする必要があります
(現在、デフォルト状態で何W使っているかは不明です。)
GTX1650の消費電力は75W
NVIDIAの公式HPを見ると、今回使うGTX1650(G6)の消費電力は75Wということでした。
(グラフィックボードのメーカの差があると思いますが、仕様としては75W)
![](https://www.nvidia.com/content/dam/en-zz/Solutions/geforce/ampere/compare-30-series/geforce-ampere-rtx-3080-og-image-1200x630.jpg)
また本来は300W以上のPC電源を推奨ということです。(筆者のは240Wで足りない…)
ただ注記で下記の記載もありますので、動作を試してみたいと思います。
システム構成によっては、定格電力が低くても動作することがあります。
GTX1650のサイズ
玄人指向のGTX1650のサイズは「181x97x33mm」でした。(ブラケット含まず)
※あくまで玄人志向のボードでのサイズです。
補助電源の無しのグラボとしては大き目のサイズとなります
他の低スペックのFAN無しのGPUボードと比べるとGTX1650は大きめのサイズです。
※FAN無しはGPU性能は本当に低いです。下記記事でも紹介しています。
中古のPCにグラボを増設してみた!NVIDIA GeForce GT 710編
GTX1650を取り付け・搭載してみる
補助電源無しのGTX1650の取り付け・搭載は簡単です。
デスクトップのPCの蓋を開けて、PCIEコネクタに挿すだけです。
取り付け後に、GTX1650を上から見た写真です。
スリム型のデスクトップにも丁度入るGPUボードのサイズでした。
(取り付けたPCはDELLのInspiron 3650です)
あとは電源を入れるだけです。ディスプレイも正常に映ることを確認できました。
※本来はNVIDIAのドライバーなど正式にインストールする必要があります。
WindowsやLinuxなどで手順が異なってきますので、今回の記事では省略します。
デバイスとしての確認(LinuxでのPCのみ)
Linux上のデバイスとしても確認できました。
PCIEコネクタ接続のため、PCIE先のデバイスとして発見できます。
01:00.0 VGA compatible controller: NVIDIA Corporation TU117 [GeForce GTX 1650] (rev a1)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 |
iotengineer@iotengineer-Inspiron-3650:~$ lspci 00:00.0 Host bridge: Intel Corporation Xeon E3-1200 v5/E3-1500 v5/6th Gen Core Processor Host Bridge/DRAM Registers (rev 07) 00:01.0 PCI bridge: Intel Corporation Xeon E3-1200 v5/E3-1500 v5/6th Gen Core Processor PCIe Controller (x16) (rev 07) 00:14.0 USB controller: Intel Corporation 100 Series/C230 Series Chipset Family USB 3.0 xHCI Controller (rev 31) 00:14.2 Signal processing controller: Intel Corporation 100 Series/C230 Series Chipset Family Thermal Subsystem (rev 31) 00:16.0 Communication controller: Intel Corporation 100 Series/C230 Series Chipset Family MEI Controller #1 (rev 31) 00:17.0 SATA controller: Intel Corporation Q170/Q150/B150/H170/H110/Z170/CM236 Chipset SATA Controller [AHCI Mode] (rev 31) 00:1c.0 PCI bridge: Intel Corporation 100 Series/C230 Series Chipset Family PCI Express Root Port #5 (rev f1) 00:1c.5 PCI bridge: Intel Corporation 100 Series/C230 Series Chipset Family PCI Express Root Port #6 (rev f1) 00:1f.0 ISA bridge: Intel Corporation H110 Chipset LPC/eSPI Controller (rev 31) 00:1f.2 Memory controller: Intel Corporation 100 Series/C230 Series Chipset Family Power Management Controller (rev 31) 00:1f.3 Audio device: Intel Corporation 100 Series/C230 Series Chipset Family HD Audio Controller (rev 31) 00:1f.4 SMBus: Intel Corporation 100 Series/C230 Series Chipset Family SMBus (rev 31) 01:00.0 VGA compatible controller: NVIDIA Corporation TU117 [GeForce GTX 1650] (rev a1) 01:00.1 Audio device: NVIDIA Corporation Device 10fa (rev a1) 02:00.0 Ethernet controller: Realtek Semiconductor Co., Ltd. RTL8111/8168/8411 PCI Express Gigabit Ethernet Controller (rev 15) 03:00.0 Network controller: Qualcomm Atheros QCA9565 / AR9565 Wireless Network Adapter (rev 01) |
GTX1650のグラボの消費電力を実際に測定してみる
実際にGTX1650のグラボ「有り」「無し」でPCの消費電力を測定してみました。
エルパ (ELPA) 簡易電力量計 で測定しました。
簡易的な電力計でコンセントの消費電力(W)が分かります。
PCの電源ケーブルと接続することで、PCの消費電力を確認できました。
今回は「起動時」と「電源ONのidle状態」を測定しました。
- 起動時…PCの電源SWを押した後のピーク時の電力(W)
- idle時…ログイン待ちの時の電力(W) ※CPU/GPU共に負荷がない状態
テスト時のGTX1650「無し」の場合は、コネクタからボードを外しています。
GTX1650を搭載した結果としては下記になりました。
消費電力が増える「起動時」で22W、また「通常のidle」で9W分が増えています。
1.5倍~2倍の電源を使っていることが分かります。
GTX1650有り | GTX1650無し | |
起動時 | 56W(+22W) | 34W |
idle時 | 20W(+9W) | 11W |
また実際にGPU100%負荷にした場合の消費電力については、下記記事で紹介しています。
![](https://misoji-engineer.com/wp-content/uploads/2022/11/sIMG_20221015_100932-160x90.jpg)
市販のPC電源でもGTX1650は動作する
GTX1650無しのidle時(11W)が、PC自体の待機電力として簡易的に消費電力を計算します。
仮にCPUとGPUが負荷が掛かった場合、PCの電力は151Wほどになりました。
- CPU(Core i5 6400)の負荷想定(TDP)…65W
- GPU(GTX1650)の最大負荷想定…75W
- PC(デスクトップPC)自体の待機電力…11W
一般のPCに積んでいる240W程度のPC電源でも、GTX1650は動作可能です。
用途を限定すれば、市販のスリム型のPC電源の180Wでも動作できるかもしれません。
但し、あくまで「想定」です。負荷やクロック次第ではスペック値以上の負荷が出ます。
またPC周辺のデバイスの負荷でも(SSD・LAN・USB)でも電力は変化します。
可能であれば、NVIDIA推奨のように300W以上のPC電源を積んだ方が良さそうです。
まとめ
玄人志向のGTX1650を購入して、市販のデスクトップPCに取り付けてみました。
今回の記事をまとめると下記になります。
市販のPCにグラボ増設を検討している方は、是非試してみて下さい。
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