KR260にはMIPI CSI-2の汎用カメラに接続できるコネクタがありません。
その代わりにSLVS-ECという専用カメラコネクタがあります。
何とかして変換する基板を作れないか検討してみた(雑な)メモです。
KR260でMIPI CSI-2をSLVS-ECから変換できるか考えたメモ
KR260にはMIPI CSI-2の汎用カメラに接続できるコネクタがありません。
その代わりにSLVS-ECという専用カメラコネクタがあります。
何とかして変換する基板を作れないか検討してみた(雑な)メモです。
結論としては、「かなり面倒(手間)」という感想です。
(筆者は一旦、諦めました)
ただ個人的にちょっと調べた忘備録レベルです。あくまで参考までにお願いします。
Kria KR260
Kria KR260の評価ボード(ROBOTIC START KIT)に関しては下記記事で紹介しています。
Zynq UltraScaleが搭載されており、XilinxのハイエンドのFPGAです。
高性能のIF(SLVS-EC、10G SFP+)、4つのEthernet ポートがあります。
ROSやTSNのアプリケーション対応など産業用向けの評価ボードです。
Kria KV260
KV260に関しては、KR260と同じKriaシリーズの評価ボードです。
KV260には汎用のMIPI CSI-2のカメラを接続できるコネクタがあります。
(よくラズパイなどで見るリボンケーブルを接続するカメラです)
MIPI CSI-2に関しては下記記事でも紹介しています。
KR260のSLVS-EC
KR260にはMIPI CSI-2の汎用カメラに接続できるコネクタがありません。
その代わりにSLVS-ECという専用カメラコネクタがあります。
※本来はSonyの専用カメラのコネクタのようです。(但し、専用カメラが非常に高い…)
回路図を眺めながら、上手く変換できるか調査してみます。
KR260の回路図
KR260の回路図・部品表に関してはXilinxの公式ページからダウンロードできます。
(Xilinxへのメンバー登録が必要です)
https://japan.xilinx.com/products/som/kria/k26i-industrial.html#documentation
主な特徴→資料→下記のドキュメントをダウンロードすればpdfで確認可能です。
XTP743 - Kria KR260 Starter Kit Carrier Card Schematics
SLVS-EC
SLVS-ECコネクタを調べたところ、(凄く)ざっくり下記のような構成でした。
- 3.8Vと1.1Vの電源供給
- (1.8Vレベル)専用ICへのRST・CLK・SPI・I2Cなどの信号
- ACカップリング経由での差動信号(データ2レーン)
大きな特徴としてはSLVC-ECの仕様を調べると、クロックレーンが無いことです。
データレーン自体に埋め込みクロック方式のようです。
SLVS-EC→MIPI CSI 2の変換コネクタ?
実際に汎用のMIPI CSI 2カメラを動かすには下記が必要になります。
- 3.3V電源
- 3.3VレベルのI2C・RST(EN)・GPIOの信号
- MIPI CSI 2の差動信号(データ2レーン・クロック1レーン)
もし変換基板作る場合…
もし個人的にSLVS-ECからの変換基板を作る場合は、下記のようなイメージです。
本当に凄く適当に考えています。個人の忘備録レベルですのでご注意ください。
・MIPI CSI 2のデータ2レーンはSLVS-ECコネクタから(黄矢印)
・MIPI CSI 2のクロック1レーンはTP(テストポイント)から(橙矢印)
もし変換基板作っても、ジャンパーまみれの基板になりそうです…。
変換基板作るのは、一旦見送りにしたいと思います。
クロックレーン用のTP(テストポイント)はあり
回路図を見ると、(SLVS-ECの拡張用?)差動信号のクロックレーンのTPはありました。
ただ、評価ボードの裏面にあります。(しかもインダクタ直近)
表に持ってくると長いジャンパーになるため、クロックレーンとして使うには少し微妙です。
まとめ
KR260にはMIPI CSI-2の汎用カメラに接続できるコネクタがありません。
その代わりにSLVS-ECという専用カメラコネクタがあります。
何とかして変換する基板を作れないか検討してみた(雑な)メモでした。
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