ハードウェアのエンジニアのための記事として「ハードウェア・電気系のエンジニアのおススメ勉強方法・本」を紹介します
まだハードウェアエンジニア10年も達していない筆者ですが、新人・若手~現在の中堅までに「やっておいてよかった」ことの一環を紹介してきたいと思います
ハードウェアのエンジニアは多くのことを求められる
業務内容にも影響するのですが、ハードウェアのエンジニアはやることが一杯です。
簡単に何例かハードウェアの仕事の特徴を書きますと下記例と言った感じです
(※もちろんメカ・ソフトウェアのエンジニアの方もやること沢山ですが、今回は省略させて下さい。)
まず何かと分野が多い
ハードウェアと一言で言ってもモータ・CPU・電源・制御盤・配線・基板…と数えきれない程の分野が有ります
他部署と何かと絡む
「開発・設計と営業でハードIFの仕様をFIX」、「品証・品管と基板設計品質の摺合せ」、「製造・工務と製造ライン立ち上げ作業」と他部署と絡む機会がいくらでもあります…。
何かとメカ・ソフトウェアの仕事もやらされる
ハードウェアと言ってもモータにギアなど噛ます場合はメカの対応する必要があり、CPUなどはソフトの対応する必要があります。そして何かと他チームからの仕事が舞い込んできます。
つまりハードウェアの方はなにかと「他チームのつなぎ役」、「他部門との窓口」となり
非常に多くのことを求められると思います…
問題解決するには何かと考える必要がある
ハードウェアのエンジニアと言っても、様々な分野・部門があるので直面する問題は人によって違いますが何かと考えさせられます。
例えば「製造した機械・基板が動かない!」というシチュエーションでは道しるべ・答えになるものと言えば説明書・データシートであることが多いです。
開発・設計だったらICのデータシート、生技だったら機械の説明書と言ったところです
しかしデータシート・取扱い説明書はあくまで教科書ですので、参考にはなりますが答えが載っていないケースの方が多いです。
トラブルがあったときの異常事態にはエンジニアが考えて対応する必要があります。
そのため修理・解決するまでには自ら仮説を立て、検証を繰り返す必要がありエンジニアとしての力が試されます。
エンジニアには総合力が求められる
前章までにエンジニアとして力を付けるには何を勉強すればいいのかですが、長期的な視野ではエンジニアとしての総合力を付けるべきだと筆者は考えています。
総合力とは一つの分野にこだわらず、多くの分野で対応できる力のことです。
例えば「CPU」専門の人が「CPU」の知識・経験だけでなく、その周りの「電源」や「OS(ソフト)」のことも対応できるとスムーズに仕事が回ります。
なぜかというと、何かトラブルがあって難題になる場合はいろんな分野が絡まっているケースが特に多いです。良くある例ですが「CPUが載った基板を動かない」というケースでは
・電源・クロックは正常にCPUに供給されているのか
・最初のブートローダの箇所で動かないのか
・OS(ソフト)の段階で止まっているのか
とあらゆる分野が関わったパターンが考えられ、エンジニアは問題・トラブルを総合的に判断していく必要があるためです。
しかし力を付けると言っても・・・
自分の専門以外のがっつり勉強をするといっても非常に難しいと思います。プライベートでデータシート・専門書を見るとなると多分多くの方が途中で放り投げると思います。(筆者も同じです)
そのため隙間時間を有効に使って効率よく勉強するのが良いかと思います。毎日ほんの15分だけでもいいので通勤時間・プライベート時間を作ってコツコツやるのが一番かと筆者はおススメします。
エンジニアの人生は何十年と続き非常に長いです。直ぐに結果がでる受験勉強とは違います。こういった地道な努力が後々に活きてくるとうちの会社の技術力ある上司は良くコメントしています
おすすめ雑誌・本
隙間時間にできることは限られていますので筆者のおススメはやはり読みやすい専門書を読むことです。
筆者のおススメは「トランジスタ技術」「Interface インターフェース」です
エンジニアの方は何かと見かけた・知っている方は多いと思います。学生の方も図書館・研究室に置いてあるのを見たことがある人も多いのではと思います。
けど一回も読んだことが無いという方もいる思いますが…非常に勿体無いです。ぜひ読みましょう
上記2雑誌に関してはかなり専門的な内容まで書かれており、かつ最新のネタをトピックに挙げてくれます
未経験・初心者の方にとって少しハードルが高いかもしれませんが、自分の専門外のことも読みやすく書かれています。毎月できる範囲で構いませんので読むことをおススメします
徐々にですが知識・経験の引き出しが増えていきエンジニアとしての総合力を高めてくれるはずです。
数か月後に何か困ったことがあったとき「あれ、確かこの内容、雑誌の何処かに書いていたかも?」と出てきたら確実に力ついてきている証拠だと思います。
さらにおすすめのCD-ROM版
前章でおススメしましたが、この「トランジスタ技術」「Interface インターフェース」の雑誌を隙間時間に読むには2つほど欠点があります。
①嵩張る
正直本の媒体を通勤の鞄・バッグに極力入れたくないですよね。
②(少し)周りの目が気になる…
エンジニアにとっては普通の雑誌ですが、周り一般人から見たら「結構込み入った雑誌」です。少し外で読むのは躊躇するかもしれません
そのため筆者のおススメはCD-ROM版をスマホで読むことです。
CD-ROM版のためスマートフォンに入れれば通勤中・空き時間に何時でも読むことができます。
※ライセンス形態として「一つのCPUに対して1ライセンス」という記載がありましたので、筆者はスマホに2013版を、個人用PCに2014版を入れて対応しています。
紙と違いCD-ROM版は検索ができる
更に便利なこととしてPDFのデータなので「検索」ができます。これはかなり便利です
例えば「SPI」通信のことを調べたい場合はPDFビューワーの方で「SPI」と検索すれば何処に記載しているか一発で分かります。
「確か何処かに載っていたと思うけど…」と言った場合に非常に便利です。
まとめ・感想
筆者もサラリーマン(エンジニア)を10年足らずやっていますが、やはり「エンジニアの勉強」は一朝一夕のものでなく日々の積み重ねで力を付けていくことになると考えています。
特に新人・若手の方は目の前の業務で手一杯になりがちですが、隙間時間でいいので少しづつでも勉強を継続していけば、必ず一つ一つの物事が分かっていき「エンジニアとしての総合力」が備わっていくと思います。
何かと困った時や、勉強したいときにCD-ROM版の「トランジスタ技術」 「Interface インターフェース」が1冊だけでもあればとても使えますので非常におススメです
今日はここまでにしたいと思います。ありがとうございました。
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