NordicのnRF54L15でBluetoothのデバッグを行いました。
カスタムボードを作成して、評価ボードとBluetoothの強度を比較してみました。
回路図、部品は同じですが、パターン含めて違うとどうなるか紹介します。
Bluetoothの基板を開発して、評価ボードとベンチマークしてみた
NordicのnRF54L15でBluetoothのデバッグを行いました。
カスタムボードを作成して、評価ボードとBluetoothの強度を比較してみました。
回路図、部品は同じですが、パターン含めて違うとどうなるか紹介します。
Maker's nRF54L15 Debug Board
今回作成した基板としてはNordicのnRF54L15を搭載したカスタムボードです。
実際の設計データ作成方法に関しては下記記事を参照ください。
Autodesk Fusionの個人利用で回路図を引いて、基板作ってみた

回路図・BOM・ガーバーデータ
基板の回路図ガーバーデータ・部品表は下記GitHubに保存しています。
技適の申請は各自でお願いします
Bluetooth(無線)を実装・テストしますので、技適の特例制度の申請が必要となります。
同様に実施する場合は、各自で技適の申請をお願いします。
Bluetooth Low Energy (BLE)
まず最初にBluetooth Low Energy (BLE)のデバッグを行いました。
カスタムボードのSW・LEDをタブレットのBluetooth経由でコントロールしています。
テストには以下のプログラムを使用しています。
https://github.com/iotengineer22/Board-Designer-Competition/tree/main/src/project/lbs
下記のNordicのサンプルプログラムを弄った程度です。
以下のデモ動画で、実際の動作をご覧ください。
Nordicの「nRF Connect for Mobile」というアプリを使っています。
下記記事でも紹介しましたが、Nordicの評価ボードの一番最初のテストサンプルを使っています。
nRF54L15DKを購入して、nRF Connect for Desktopで通信テスト

nRF54L15上のGPIO(LED/SW)をBLE経由で制御しています。
アプリで自作ボードを検索・接続し、正常にBLE通信ができています。
そしてGPIO制御が可能なことを確認しています。
RSSI(dBm)
次にBluetooth RSSI(dBm)のデバッグを行いました。
このテストでは、Bluetooth信号の受信強度(RSSI)の確認と測定のみを行っています。
Nordic nRF54L15-DK評価ボードと、今回作成した自作ボードのBluetooth性能を比較しました。
前述した同じプログラムを書き込んでいます。以下のデモ動画をご覧ください。
このテストでは、「nRF Connect」アプリを使っています。
それぞれのボードから送信されるBluetooth信号のRSSI(dBm)値をスキャンし測定しています。
その結果、Nordic nRF54L15-DKの方が、自作ボードよりも優れたBluetooth性能を示しました。
RSSIでNordicの方が≒40dBm、自作の方が≒70dBmです。
自作PCBのアンテナ設計には、まだ改善の余地が多くあります。。
Bluetoothのアンテナ設計
今回のカスタムボードのアンテナ回路は、Nordic公式評価ボードの回路をほぼ完コピです。
アンテナ部品自体は、両ボードで同じものを使用しています。
両方ともチップアンテナは使わずに、アンテナパターンのみで対応しています。
下記が公式評価ボードのnRF54L15-DKボードのアンテナパターン箇所です。
赤丸箇所がLC回路箇所です。
下記がカスタムボードのアンテナパターンです。
どう見てもLCパターンが間延びしています。良くないです。
部品交換しやすいように距離開けていました。
またインピーダンスも未設定・アンテナパターン長も厳密に計算できていないです。
これだけ、綺麗な性能差が出たので良いベンチマーク例かと思い紹介しました。
まとめ
NordicのnRF54L15でBluetoothのデバッグを行いました。
カスタムボードを作成して、評価ボードとBluetoothの強度を比較してみました。
回路図、部品は同じですが、パターン含めて違うとどうなるか紹介しました。
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