リレーの逆起電力の保護にダイオードを使ってみた

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ダイオード

リレーの逆起電力の対策にダイオードを使ってみました。

実際にリレーの逆起電力の電圧波形まで確認しています。

逆起電力の保護回路として、ダイオードの使い方を紹介します。

 

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リレーの逆起電力の保護にダイオードを使ってみた

リレーの逆起電力の保護にダイオードを使ってみました。

リレーのコイル箇所に並列でダイオードを接続することで効果を確認しました。

使用したリレーは汎用のオムロン製のMY4です。

 

リレー・モータなどのコイル成分を含むものはON→OFF時に逆起電力が発生します。

OFF時にコイルに溜まっていた電力が開放されるためです。サージの原因となります。

ダイオードによる保護無しの回路と波形は下記です。

 

ダイオード保護有りの回路と波形が下記になります。

逆起電力によるサージ電圧が綺麗に消えていることが分かります。

 

リレーの逆起電力をダイオードで保護した内容について詳細に説明していきます。

またダイオード保護前と後のテストを動画でも紹介しています。

サージ電圧が実際に測定できていますので、是非一緒にご覧ください。

 

コイルの逆起電力からサージ

リレーのON-OFF動作を決めるコイル箇所はインダクタンス成分があります。

ON→OFF時に貯めていたエネルギーが解放され、逆起電力が発生します。

単純な24V電源とリレーのスイッチ回路で確認できます。

 

実際に回路を作ってテストしてみました。

24V電源からスイッチを経由してリレーのコイル箇所に接続しています。

 

オシロスコープで波形測定してみました。

最初にOFF→ON時を測定しました。綺麗な0V→24Vの波形が確認できます。

リレー(コイル)のOFF→ONは逆起電力は発生していません。

 

次にOFF→ON時を確認しました。マイナス側の大きなサージが確認できます。

リレー(コイル)の逆起電力が発生しています。

スイッチのチャタリングも混ざって波形が凄いことになっていました。

 

上記のプラスマイナスのサージ電圧を利用して、双方向ツェナーの効果確認もしました。

下記記事で紹介しています。(詳細のリンクはこちら)

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リレーのコイル抵抗とインダクタンス

折角なので今回使ったリレーのコイル抵抗とインダクタンスを測定してみました。

市販で購入できるLCRメータでコイルの成分も測定することが可能です。

測定結果はコイル抵抗662.6Ω、インダクタンスが2.93Hでした。

 

メーカのデータシートも確認しましたが、大体の値はあっていました。

下記記事でLCRメータの詳細の使い方を紹介しています。

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リレーにダイオードの保護回路を追加

ダイオードをリレーに付けて逆起電力から保護できるのかを確認していきます。

今回はトランジスタ経由して24VリレーをON/OFFさせます。

単純なスイッチ回路では先述したようにチャタリングの影響も出てしまうためです。

 

保護回路に使ったダイオード

今回はVZ(ツェナー電圧)が24Vのツェナーダイオードを使用しています。

ダイオードの型番は不明です。市販のツェナーダイオードのセットのものです。

 

リレーへのダイオードの向き

ダイオードの向きとしてはカソード側を24V(プラス)側にします。

リレーのコイル箇所にツェナーダイオードを外付けで接続しました。

 

(ツェナー)ダイオードの特性を上手く利用している形です。

通常は逆方向のツェナー電圧(VZ)が高いため、ダイオードには電流が流れません。

逆起電力が発生するタイミングのみダイオード→リレーの電流ループができます。

 

ダイオードの特性(順方向・逆方向電圧)に関しては下記記事で紹介しています。

今回のツェナーだと逆方向のVZ=24Vに対して、順方向のVfは約0.7V程度です。

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ダイオードによりトランジスタの保護

リレーの逆起電力をダイオードを抑えることでトランジスタの保護に繋がっています。

リレーを動作させる回路にはトランジスタ(FET)が基本的に使われています。

逆起電力によるサージ電圧がトランジスタの最大定格を超える恐れがあるためです。

 

今回と同じ回路構成でトランジスタ側での保護方法は下記記事でも紹介しています。

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ダイオード内臓のリレー

リレーの逆起電力対策に関してはメーカも対策されています。

今回使用したリレーはオムロン製のMY4という汎用的な24Vリレーを使っています。

ミニパワーリレーMY4 DC24は内臓のダイオードは無しのタイプです。

 

MY4でも末尾に「-D*」が付いた型番は逆起電力対策の内臓ダイオードが入っています

あくまで今回実施しているツェナーの接続はテスト的なものです。

逆起電力の対策が必要な場合は、メーカ対策品の型番の購入をオススメします。

 

リレーの逆起電力の電圧を測定

ダイオード保護有り/無しのパターンでリレーの逆起電力を測定していきます。

オシロスコープで電圧を確認します。プローブはリレーのコイル箇所に接続しています。

 

冒頭でも紹介しましたが、動画でもテストの様子をまとめています

サージ電圧が実際に測定できていますので、是非一緒にご覧ください。

 

ダイオード保護無し

ダイオードによる保護無しの回路と波形は下記です。

ON→OFF時にリレーからの逆起電力で最大-73.6Vのサージ電圧が確認できています。

 

ダイオード保護有り

ダイオード保護有りの回路と波形が下記になります。

ON→OFF時の逆起電力によるサージ電圧が綺麗に消えていることが分かります。

 

まとめ

今回はリレーからの逆起電力に関して紹介させていただきました。

記事をまとめますと下記になります。

リレーはON→OFF時に逆起電力が発生します

リレーからの逆起電力に対してダイオードで保護可能です。

メーカからダイオード内臓のリレーが販売されています。

 

リレーの逆起電力の電圧は非常に大きく、通常の数倍の電圧が発生します。

周辺回路を保護するためにも、内臓ダイオード入りのリレーの購入をおすすめします。

コメント

  1. ゆーぢ より:

    トランジスタ駆動+保護なし の場合の波形が見たかったです。
    ON状態で0V付近、OFFになった瞬間からスパイク電圧が上がり始めて50Vあたりでトランジスタがブレイクダウンして電圧が均衡、寄生容量で発振しながらコイルのエネルギーが消化されて電源レーンの24Vに復帰、、みたいな波形かなと。

    さらにはこの繰り返しでトランジスタなりFETが永久破壊に至る実証があれば。。w