今回はハードウェアのエンジニアのための記事として「副業について」を紹介します
これからのAI・IOTの時代でエンジニアとして食べていくために色々調べたことを同じ業種の方・目指す方に共有できればと考えています
ハードウェアの仕事をそのまま副業とすることは難しい
いきなり結論を書いてしまいましたが、筆者はハードウェアの仕事をそのまま副業にするのはかなり難しいと考えています。
少し前と比べれば国も副業に肯定的になりましたし、YahooやDeNAなど大きな会社含めて「副業OK!」と謳う会社も多くなりました。
しかし副業のハードウェアとしての案件としては少なく、大きなハードルが何点かあるのが現状です。その辺りを次の章から書いていきたいと思います
副業サイトで調べてみたが・・・
有名どころの副業サイトに2つに登録してハードウェアの副業案件がどれぐらいあるのか調べてみました。
※この調査も20180901時点のものですので、読者の方も気になった方がいれば下記サイトから登録して探してみてください
1つ目はお仕事マッチングサイトのクラウドワークスを調べました。
最大手のクラウドソーシングの会社で「ハードウェア設計・開発」の項目があります
2つ目も最大手の一つのクラウドソーシングランサーズです。
ハードウェアの項目は[システム開発・運用の仕事]⇒[Web・システム開発の仕事]⇒[ハードウェア設計・IoT開発の仕事] と大分潜った箇所にありました
そしてこの2社で筆者がハードウェアの案件で副業できる案件ないか探したところ…「0」件でした。案件は何個かあったのですが現実的に難しい案件が多かったのでその辺りを次の章から記載していきます
何かと常駐・客先での副業案件が多い
難しい一番の理由はハードウェアの案件として常駐・また客先に出向く必要が多いということです。どうしても副業という形だと平日は本業を優先する必要があり、まず出向くこと自体が難しいと思われます
実物が無いソフトウェアなど違って、ハードウェアは基板・モータ・CPUなど「モノ」が必ずあるため、何かと現地にて「確認」「打ち合わせ」するケースが多く出てくるためです
中にはラズベリーパイ、arduinoなど汎用のモジュールでの要望・仕事もあり、これなら設計だけの簡単な業務かと思えば…
「細かい仕様・打ち合わせは現地or会社にて」という案件も多くあり、やはり「本業をしっかりこなしつつで副業しよう!」という方にハードルが高いものとなっています。
そして前章の副業サイトでハードウェアの案件を継続的に取っている方の履歴を見ましたがやはりフリーランスの方が多かったのも現状でした。
本業の経験を流用できる副業案件が少ない!
難しい2番目の理由は当然かと言えば当然ですね。ハードウェアのエンジニアと言っても千差万別です。
まずモータ・CPU・電源・制御盤・配線・基板…と数えきれない程の「分野」があります。また開発・設計・生技・製造・品証…と多くの「部門」があります。
エンジニアと言っても得意・不得意にする項目があり、副業サイトにある案件が「ピッタリ本業と一致する!」といったケースはごく稀かと思います。(逆にピッタリ一致する場合、本業の競合他社の案件かもしれません…)
「新たな分野を勉強する!」ということで取り組んでもいいと思いますが、やはり時間が限られている副業の中で対応していくというのはハードルが高そうです
副業案件自体が少ない
やはり、ハードウェアの案件自体が少ないことが決定的に難しい理由です。ソフトウェア・Webライティングなどの他案件数と比べると何百,何千分の1となっています。
「副業サイト全体案件数を分母」,「ハードウェアの案件を分子」にして見てみると20180904時点の調査で・・・
①CrowdWorks ・・・2件/9,005件
② クラウドソーシング「ランサーズ」 ・・・36件/1,284,278件
と上記のように案件が非常に少ない結果になっています。(しかも時間形態が常駐のも含まれています)
やはりPC一つで大体の作業が可能なソフトウェアの仕事と違って、ハードウェアは測定器・工具など何かと道具も必要になりハードウェアの副業自体が向いていないのでしょう。
ハードウェアのエンジニアの将来は?
やはりハードウェアのエンジニアは副業は難しいのが現状のようです。
しかし「ハードウェアのエンジニアの将来が真っ暗か?」と聞かれれば「No」です。
どうしてもハードウェアの特性が副業が向いていないだけだと考えています
最近の世の中としてはソフトウェアが主流になってきますが、ソフトが動くにもハードが必ず必要ですのでハードウェアの仕事だけ無くなることはありません。
現に転職サイトを見てもハードウェアの案件は多くあります。現在何処のメーカーでもハードウェアのエンジニアは引く手数多です。
実際に転職サイト大手のリクナビNEXTを見てみると「エンジニア(機械・電気・電子・半導体・制御)」の項目があり数多くの求人があります
エンジニアとしての項目で1000件以上、さらに回路システム設計の分類でも200件以上となっており大手から技術力あるメーカまで数多くのハードウェアエンジニアの募集があります。
やはりハードウェアのエンジニアとしては、技術力を付け自身の価値を高めて高収入を得るというのが正しいアプローチなのかもしれません。
まとめ
やはり筆者の結論としては、ハードウェアの仕事をそのまま副業とするのは難しいです。なのでそのまま副業をしてお金を稼ぐという考え方ではなく、例えば下記のような考え方を持つとよいかもしれません
●(最初は採算が取れないかもしれないが)本業以外のソフトウェアの副業(勉強)をして、幅広い技術力を身につける
●(副業はあきらめて)自己研鑽をしハードウェアの知識・経験を身に付け、より自分の価値を高めていく
筆者の対応
筆者は現在Python・機械学習の勉強を始めています。副業という考えだけでなくソフトウェアの経験も積んでスキルアップしようという狙いです。その過程は下記記事にしています。
ソフト未経験だった筆者も始める前は「ハードルが高いのでは?」と考えていましたが、最初の一歩を踏み出せば一気にプログラムを書けるようになり技術力が確実に上がっています
これからのAI・IOTの時代でハードウェア・ソフトウェアの両方できる方は価値が非常に高くなるはずです。ぜひご覧ください。
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