MIPI CSI-2のケーブル長さを延長してカメラ動作してみた

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MIPI CSI-2

ラズベリーパイのカメラのケーブル長を延ばしてみました。

普通は数百mm程度ですが2mまでケーブルを延長させています。

MIPI CSI-2のケーブルの長さによるカメラ動作への影響を紹介します。

 

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MIPI CSI-2のケーブル長さを延長してカメラ動作してみた

MIPI CSI-2のケーブル長さを「2m」まで延長してカメラ動作確認してみました。

(カメラの付属品で付いてきたケーブル長が「150㎜」ですので約13倍です。)

 

ケーブルが2mでラズベリーパイでカメラ動作したところ、無事に撮影できました。

最大解像度の2592x1944の5Mピクセルの静止画撮影が出来ました。

 

また1920x1080の動画もほぼ問題なく撮影出来ました。

途中、一瞬横筋のノイズが入った所がありますがほぼ動画撮影できています。

 

実際のテスト動画は下記になります。ほぼ問題なくカメラ動作できています。

また動画だと一瞬横筋のノイズが入ったことが分かりやすいかと思います

 

MIPI CSI-2のケーブル長を延長した場合の影響に関して紹介していきます。

また規格や波形に関しては下記記事で説明しています。

ぜひ合わせて一緒にご覧ください。(リンク先はこちら)

MIPI CSI-2の規格を調べて波形を確認してみた
MIPI CSI-2の規格書は本来有料で個人でのダウンロードは難しいです。 但し、ドラフト版やメーカのデータシートから規格をある程度は把握できます。 役に立った情報元、実際に測定した波形含めて紹介していきます。

 

MIPI CSI-2はラズパイのカメラに使われている

身近な所でMIPI CSI-2はラズベリーパイのカメラに使われています。

汎用的なラズパイのカメラだと約500万画素(5M pixels)、1080p30fpsのスペックがあります。

カメラの種類によっては更に高解像度のもあります。

 

ラズパイのカメラはコネクタに挿すだけで簡単に使えます。非常に便利です。

下記記事で使い方をまとめています。(リンク先はこちら)

ラズパイでカメラの使い方!Pythonとコマンドの基本・応用例を紹介
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MIPI CSI-2の周波数

MIPI CSI-2は名前の通りカメラ向けのIFです。

  • MIPI…Mobile Industry Processor Interface
  • CSI-2…Camera Serial Interface

 

画像や動画を取り扱うので大量のデータが通信されます。

MIPI CSI-2のデータ・クロックは差動100Ωで高速通信を行っています

データの各レーンで最大1.5Gbps(750MHz)の通信速度・周波数となります。

 

MIPI CSI-2のケーブルは基本的に短い

FFCのような平らなケーブルでMIPI CSI-2の差動信号を送っているケースが多いと思われます。

FFCならばモバイル・車載向けの狭いスペースで差動信号を送るにも便利です。

 

基本は数百㎜程度の短いFFCケーブルが多いです。

MIPI CSI-2は高速信号のため(減衰の観点としても)、ケーブルが短い方がベターです。

筆者が購入したラズパイのカメラの付属品ケーブルは150mmでした。

 

MIPI CSI-2の信号

MIPI CSI-2のレーンは各ボード・基板で異なります。

規格としては最大データ_4レーン + クロック_1レーンということです。

例えばラズパイのMIPI CSI-2としてはデータ_2レーン、クロック_1レーンとなっています。

 

ラズベリーパイのカメラIFとしてのコネクタピン配置は下記です。実質15ピンです。

MIPI CSI-2の差動ペアとペアの間にGNDを挟む形でガードしています。

MIPI CSI-2以外にも電源やカメラ認識用のI2Cなどの信号も入っている形です。

  • 2ピン…CAM1_DN0
  • 3ピン…CAM1_DP0
  • 5ピン…CAM1_DN1
  • 6ピン…CAM1_DP1
  • 8ピン…CAM1_CN
  • 9ピン…CAM1_CP
  • 11ピン…CAM_GPIO
  • 13ピン…SCL0
  • 14ピン…SDA0
  • 15ピン…3V3
  • 4,7,10ピン…GND

 

(もしかしたら通信できないかもしれませんが、ケーブル長が延長されても…)

ラズパイカメラのコネクタに合うならばMIPI CSI-2の信号は繋がるはずです。

 

MIPI CSI-2のケーブル長を変えてテストしてみる

ラズパイのカメラの延長ケーブルは市販で売られています。

500mm,1m,2mのセットのケーブルを購入してみました。1000円程度で購入できました。

 

実際に購入して開梱した際の写真は下記形です。

FFCケーブルですので非常にコンパクトに納められていました。

 

500mm,1m,2mの各ケーブルの写真は下記形です。

500㎜でラズパイ周りで十分に取り回せます。(付属品の150mmは結構短かったです)

2mもあればラズパイ本体からカメラをかなり遠い位置まで配置できそうです。

 

一番長い2mのケーブルをカメラとラズパイに取り付けて、テストしてみます。

最大解像度の静止画と動画を撮影できるか確認します。

 

ラズベリーパイのカメラの最大解像度

今回のテストで使用しているラズベリーパイのカメラは少し古いVer1.3(OV5647)です。

テストで使う解像度の設定は下記とします。

  • 静止画の最大解像度…2592x1944=5Mピクセル
  • 動画の最大解像度…1920x1080 30fps  ※1

※1…動画に関してはfpsを落として解像度を上げれますが、一番は汎用的な設定にしました。

 

最近のラズベリーパイのカメラVer2.0以降(IMX219)では性能が上がっています。

もし同様にテストする場合は更に解像度設定を上げれます。

 

最大解像度の静止画のテスト

今回はラズパイにてPythonのプログラミングしてテスト動作させています。

カメラの解像度を自由に設定可能です。実際に使ったコードは下記です。

 

ラズパイにはデフォルトでPythonがインストールされており、誰でも簡単に使用できます。

初心者の方でも大丈夫です。下記記事で使い方を紹介しています。(リンク先はこちら)

ラズベリーパイでプログラミング入門!Pythonの簡単な始め方
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ケーブルを2mに延長してテストした結果、最大解像度で撮影できました。

プロパティで確認すると2592x1944=5Mピクセルの静止画が撮影できています。

 

mediainfoで写真の詳細確認

一応「mediainfo」というコマンドで撮影した写真(test.jpg)を詳細確認しました。

ラズパイでもコンソール上で下記コマンドを入力することでインストールできます。

sudo apt-get install mediainfo

 

もちろん特に問題なく、2592x1944の写真データでした。

2mのケーブルを使ってもMIPI CSI-2で正常に画像データを入手できています。

 

 

最大解像度の動画のテスト

動画もPythonのプログラミングしてテスト動作させています。実際に使ったコードは下記です。

 

1920x1080の動画もほぼ問題なく撮影出来ました。

途中、一瞬横筋のノイズが入った所がありますがほぼ動画撮影できています。

 

動画のプロパティから1920x1080の30fpsとなっていました。

 

冒頭でも紹介しましたが、実際のテスト動画は下記になります。

動画だと(2mの影響かは断言できませんが)一瞬横筋のノイズが入ったことが確認できます。

ケーブル長さはなるべく短い方が良さそうです。

 

mediainfoで動画の詳細確認

一応「mediainfo」というコマンドで撮影した動画(test.mp4)を詳細確認しました。

下記コマンドでpythonから出力された動画形式の「h264」から「mp4」に変換しています。

MP4Box -add test.h264 test.mp4

 

mp4に変換した理由は下記2点です。

  • (筆者が)動画編集しやすいようにするため。
  • h264で「mediainfo」してもfps値が表示されなかったため。(mp4だと出ました)

 

データの中身内容としては特に問題なく、1920x1080で動画ファイルとなっています。

2mのケーブルでも高解像度の1920x1080 30fpsの動画データを取得できています。

 

まとめ

今回はMIPI CSI-2のケーブル長に関して紹介させていただきました。

記事をまとめますと下記になります。

MIPI CSI-2のケーブル内では1.5Gbps(750MHz)の高速通信をしています
ケーブルを延長しても通信可能なケースも多々ありますが、短い方がベターです

 

必要に応じてラズパイのカメラの延長ケーブルなどで長さを調整してもらえれば良いと思います。

またMIPI CSI-2の規格や波形に関しても下記記事で説明しています。

ぜひ合わせて一緒にご覧ください。(リンク先はこちら)

MIPI CSI-2の規格を調べて波形を確認してみた
MIPI CSI-2の規格書は本来有料で個人でのダウンロードは難しいです。 但し、ドラフト版やメーカのデータシートから規格をある程度は把握できます。 役に立った情報元、実際に測定した波形含めて紹介していきます。

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