ラズパイのCompute ModuleでPTP通信を試してみた

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ハードウェア

reTerminalはラズパイのCompute Module 4で動作しています.

通常のラズパイのPHYと違い、IEEE-1588/PTP通信が可能なメリットがあります。

ハードウェアタイムスタンプ使ってPTP通信をテストした内容を紹介します。

 

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ラズパイのCompute ModuleでPTP通信を試してみた

reTerminalは「ラズパイのCompute Module 4」で動作しています。

「通常のラズパイ4」が入っているわけではないです。(今回の一番重要な箇所です。)

 

Compute Moduleだと通常のラズパイのPHYと違い、IEEE-1588/PTP通信ができます。

n(ナノ)sec単位で時刻同期を取ることが可能です。

ハードウェアタイムスタンプ使ってPTP通信をテストした内容を紹介します。

 

テスト動画は下記となっています。ぜひ一緒にご覧ください。

 

reTerminal

reTerminalはタッチパネルやケース付きのラズパイみたいなようなものです。

 

下記記事でCODESYSをインストールして、PLCにした内容を紹介しています。

reTerminalにCODESYSをインストールして、PLCにしてみた

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但し、reTerminalの中には通常のラズパイが入っていません。

分解してみると、下記のようなモジュール形状のラズパイが入っています。

Raspberry Pi Compute Module 4です。下記はreTerminalをバラした写真です。

 

Compute Moduleは有線LANのIC(PHY)が違う

「Compute Moduleのラズパイ」と「通常のラズパイ」ではPHY(有線LANのIC)が違います。

下記記事でも紹介されています。

PTP and IEEE-1588 hardware timestamping on the Raspberry Pi CM4

  • Compute Module 4(5)…BCM54210PE  *IEEE-1588/PTP対応
  • 通常のラズパイ4(5)…BCM54213PE

 

Compute Module 4 ではIEEE-1588/PTP通信ができます。

Hardware TimeStampの機能を持っており、1us以下のn(ナノ)sec単位での時刻同期が可能です。

また最新の「Compute Module 5」でも、IEEE-1588/PTP通信が可能ということです。

 

普通のラズパイではできないこと

普通のラズパイだと、有線LANがありますがPTP通信は出来ません。

ICがハードウェアタイムスタンプに対応していないためです。

筆者が持っているラズパイ4でも「PTP Hardware Clock: none」でPTP非対応でした。

 

 

他ネットの情報見ても通常のラズパイ4・5でも同じICを使っているので、同様だと思います。

ハードウェアタイムスタンプに関しては、下記記事でも詳細を紹介しています。

IEEE-1588/PTP対応のLANカード(NIC)を動かしてみた

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IEEE-1588/PTP対応のLANカード(NIC)を購入してみました。 実際にPCにカードを取り付けて、PTPの動作確認まで実施しています LANカード(NIC)の選定から、PTP通信までの内容を紹介します。

 

ラズパイのCompute Module でのPTPの環境構築

ラズパイModule側の、reTerminalで有線LANのPTPの設定をしていきます。

 

eth0の情報を確認すると、ハードウェアクロックがあることが分かります。

PTP Hardware Clock: 0

 

PTP通信をするためにも、必要なライブラリ(linuxptp)をインストールしときます。

 

PCのNIC(ネットワークカード)でのPTPの環境構築

PCのネットワークカード(NIC)でも同様です。最初にIPアドレス周辺を確認しておきます。

 

PCに接続したNICカードもPTP通信可能であることを確認します。

PTP Hardware Clock: 0

 

PC側でも同様にlinuxptpをインストールします。

 

ラズパイModuleをPTPのスレーブとして通信テスト

冒頭でも紹介しましたが、テスト動画は下記となっています。

 

reTerminalのラズパイModule側と、接続先のNIC(ネットワークカード)は1対1で接続しています。

 

両方のデバイスともにPTP通信ができる環境であることを確認しています。

 

最初にラズパイモジュール側をスレーブとしたテストです。

PC側のNIC(ネットワークカード)ではマスターとして動作させています。

問題なくマスター(PCのNIC側)のマスタークロックを基準にPTP通信が出来ています。

 

マスター側のクロック基準に約100ns程度の時刻同期取れていることが分かります。

ptp4l[386.921]: port 1: new foreign master 6cb311.fffe.529d82-1

ptp4l[411.924]: master offset -1280036 s2 freq -7816727 path delay 144

 

ラズパイModuleをPTPマスターとしてテスト

逆にラズパイモジュール側もマスターにしても、問題なく動作できていることを確認しています。

 

まとめ

reTerminalはラズパイのCompute Module 4で動作しています.

通常のラズパイのPHYと違い、IEEE-1588/PTP通信が可能なメリットがあります。

ハードウェアタイムスタンプ使ってPTP通信をテストした内容を紹介しました。

 

reTerminal(ラズパイのCompute Module)ならではの機能は多くあります。

下記記事ではCODESYSをインストールして、PLCにした内容も紹介しています。

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